2025.01.31
スマホに強風警報が出たと知らせが飛んできた。しかし、外に出ると無風、うっすらと雪が降った跡が見えるが、いつもと違っておかしなことはない。道は、ゆうべの湿った雪が風に煽られ、風紋のような縞模様を作り、凍っている。警報の名残りかなと思う。そもそも警報があったのかどうかも定かではない。そういうことを暗い闇の中で、街灯のあかりに照らされながら思っていた。どこから飛んでくるのかわからないはずもない人工の知らせと人工のあかりをやじろべいのように捕捉する。
終日工房に籠る。午前、つぶやき詩集のプロトタイプ2号の印刷。機能組版と位置調整をしていたので、一気に終わらせる。次に、活字が届いたので、双紙の夏谷さんの文章2ページ目の印刷。最初に3回目のゲラ出し。それから本番の印刷。印刷を始めてから、二箇所のムラ取りを行う。「カウンセリング」の「カ」と「父親が」の「親が」。「カ」は、活字自体がかけていたようで、違う活字に替える。風が強まる。
午後、午前に引き続き、今度は3ページ目の植字作業。ない活字を新調したので、ゲタとの入れ替えに難儀する。届いた活字を仕舞っている文選箱から、目を凝らして活字を取り出すのがけっこう大変。最後に「自慢」の「慢」という活字が注文しているのに見つからない。さっき、活字を取り出した拍子になにかが飛んで落ちたような気がした。もしかして「慢」の活字が飛んだのかもしれないという思いに至り、部屋中を探し回る。諦めきれずに、同じ場所を何度も部屋を探す。しかし、出てこない。
夕、マルと散歩。さっきまでの焦る気持ちを抱えたまま道を歩く。しかし、マルの動きを見ていなければならず、気持ちを塞いでいる場合ではないのでした。終わる頃には、諦めの気持ちになっていた。
夕食前、仕方がないので「慢」にはゲタを履かせ、校正刷りを行う。
夕食後、校正確認をしていたら、別な箇所に「慢」の活字が誤植されていた。ああ、解決。
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