詩誌『回生』
中村正秋 & 小熊昭広
・・・・・詩誌『回生』の起死回生的詩的行為
「無意味な意味の尾形亀之助読書会」は、今後開催する予定はありません。これまでの開催内容はこちらをご覧下さい。
size 1303×1622
遺作となった「悩」に繫がるシリーズの作品です。漆の技法(背景の筋の模様など)を大胆に使った斬新なものです。
この作品が、個展の案内状に採用されています。それに以下の小熊の詩を添えました。
鈴木智さんへ
きみの絵には
塗りつぶされた太陽がある
コールタール漬けになった肥えた人間達がいる
晴れた空を通過することを許さない
漆黒の幕がある
そして丸い涙があり
透明な虹があり
ガラスのような紙片があり
ブラウン管に君が微笑みながら
乱反射している
小熊昭広
※ 今、何十年ぶりにこの詩を読んでいると、色々と感じるものがあります。まず、この時点で私は、彼女が芸大の漆芸を出ていることを知りませんでした。そして、このあとの遺作に本当に微笑んでいる智さんがいた!のだと、今思うのです。